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No.49邸-家族3人で新たに再出発へ・・・ぬくもりのある家にリフォーム

No.49邸 家族3人で新たに再出発へ・・・ぬくもりのある家にリフォーム

依頼主からのメールです。
「主人が亡くなって3年が経とうとしています。主人との幸せがつまったこの家で、これからは前を見て子供と3人で暮らしていけるような知恵をかしてください。この機会に、捨てるものは捨てる!という決心もほしいです。」
今回は整理整頓するだけでは、リフォームが成り立たない。とにかくぬくもりのある家、そんなリフォームをめざして3週間のリフォームにとりかかりました。

ビフォー写真
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6畳のスペースがありながら家具がせり立つキッチンはなんだか狭い。食器棚や冷蔵庫など大型家具が配置された6畳のダイニングキッチン。調理スペースはあるものの、くつろぎながら食事をする雰囲気ではありません。また食器棚の上には引出物などの箱が山積み状態。中には空箱も置いてありました。壁にかかっているコルクボードの上には油と混じった埃が積もっていて取れません。依頼主は結婚以来一度もここの掃除をした事がなかったそうです。マッサージチェアを使うだけ、の6畳洋間。キッチン横には6畳の洋間が1つ。キッチンの食器棚の配置が悪く、入口からはみ出していました。有効に使えればリビングダイニングとして利用できるこのスペースも今ではマッサージチェアを使うだけ。せっかくの収納スペースももったいない使い方をしています。せっかくの大きな窓にはタンスが置かれ、ステキな眺望がなくなってしまっていました。3年前から時が止まってしまっていた、2階10畳洋室。意外に片付いている2階洋室の理由は、3年前ご主人がガンで他界したためでした。そのためご主人のものを置いている部屋に。初めはどんどん捨てていたようですが、片付けていくうちに「これ以上捨てられない」と手が止まってしまっていたようです。それからもう片付けができなくなってしまって、3年近くこのままの状態とのこと。今は家族3人なのでと、なるべく下(1階)で生活しようとしていたようです。 2階6畳和室は長女の部屋にしたい。2階にあるもう1つの部屋は6畳の和室。依頼主は、生前家族4人で寝ていたこの部屋を今年小学校入学の長女の部屋にと考えていました。依頼主のご依頼:自分で勝手に時間を止めてしまっているようなところがあるので、この家で一生過ごしていくのならば楽しく明るくしたい。家族が戻って来たい家にしたい。キッチンと6畳洋間からリフォーム開始!まずは1階のキッチンと洋間の荷物を整理していきます。この時使うものと使わないものを確認しながら箱に詰めていくんです。配置に問題が大型家具を一度別の部屋へ移動していきます。 からっぽになったキッチンと洋間、合わせて12畳のスペースに安東のいつもの 続いてキッチンに食器棚や冷蔵庫を配置していきます。冷蔵庫を流し台方面へ向けて配置し、その横に食器棚を背中合わせに配置していきました。食器棚の背面の隙間にはクリアボックスが1列置けるスペースが。もちろん、食材ストックや調味料をを収納するスペースも設けていきます。隣接する洋間から見ても、家具で窮屈なキッチンスペースは、土壁を取り払い広いLDKスペースに生まれ変わりました。食器棚の向かいには配膳スペースも誕生。完成が楽しみですね。続いて2階10畳洋室を整理します。キッチン周りの家具配置が終わったところで、いよいよ2階へ。3年間手付かずだったご主人の部屋を整理します。安東「ゴミ袋に捨てられるね?」と聞くと依頼主の目に涙が・・・。「これを捨てると帰ってこない気がして・・・ひょっとして帰ってくるのではと未練がましく思ってしまって。ネクタイ片付けるともう帰ってこないような気がしてしまって」と手が止まりかけます。「私がもっと気がつく奥さんやったら(ガンが)分かったかもしれないのにと思ったらコレ(ネクタイ)は片付けられなかった」と泣いて自責の念を吐露されていました。どうしても整理できなかったネクタイやスーツは数点を取っておいて、いつまでも大事に保存できるよう、ケースに保管しました。 同じく2階の6畳和室は長女の部屋に大変身します。生前家族4人で寝ていた6畳の和室は長女の部屋に変更。6畳の和室は洋室に変更しました。1階キッチンで使っていたダイニングテーブルは長女の勉強机になりました。もともとこのテーブルは別々だったのをご主人が切ってキッチンボードに組み合わせてリメイクしたものだったのです。3年前に肝臓がんで他界したご主人との想い出の家が、今回のリフォームで新しく生まれ変わりました。家具で窮屈だったキッチンは開放的なダイニングキッチンへ変身しました。家具の配置が悪く、くつろげなかったかつてのダイニングキッチン。窮屈だった6畳のスペースは白と木目を基調とした開放的な空間に生まれ変わりました。 配膳台には白タイルを貼って清潔感のある配膳台に。テーブル横には大きな窓が臨み、くつろぎの食卓スペースになりました。ダイニングには巨大なパントリー(食料品貯蔵室)が誕生。法事などの集まりが多い依頼主のため、大容量の収納を作りました。レンジやトースターはカウンターの中に収納。キッチンの導線もしっかり確保しました。 パントリーを閉めた状態パントリーを開けた状態キッチンとの隔たりをなくして、広々くつろぎのダイニングスペースへ。これまでマッサージチェアを使うだけだった6畳洋間は、キッチンと一体感を持たせたLDKに変身。新しいくつろぎのスペースにカントリー風の暖炉を作りました。  靴の箱がなげこまれていた押入れはテレビ台を兼ねたオシャレな空間に大変身。壁には家族3人の手形を付け、写真などを飾れる棚が完成。その下のテレビ台には生前ご主人が使っていたステレオも飾りました。ダイニングテーブルの横にはニセモノとは思えない(!?)暖炉がカントリー風の温かい雰囲気にしてくれます。テレビ台を兼ねたオシャレな空間にはご主人との楽しかった思い出たちが飾られました。天国にいるご主人も喜んでくれていることでしょう。 2階の和室は長女の部屋へ大変身!家族が身を寄せ合って寝ていた6畳の和室は、
今年小学校に入学する長女の部屋に変身しました。ご主人がリメイクしたダイニングテーブルは長女の勉強机として再利用。かつての押入れはベッドに変身し、部屋の隅々までかわいく仕上げました。まるでお姫様のお部屋みたいでしょ!長女も喜んでくれましたヨ。 2階の10畳洋室は長男の部屋になりました。手付かずの遺品が置かれていた10畳の洋室。今回のリフォームで1つ1つ整理しました。これからは長男の遊び部屋に。お父さんの事をほとんど覚えていない長男のために、写真やヘルメットなどの遺品を飾りました。リフォームを終えて・・・ご主人の死から3年。悲しみを乗り越え家族3人の新しい生活が始まります。
依頼主「全てを変えることはできないし、どんなに悲しくても苦しくても言葉で言い表せられない思いをしてきたけど、これからはこの家でがんばって、雑草のように育てていこうって本当に思いました。」―これから家族3人で暮らしていけるよう、安東からも心から願っています。